【感想】茉莉花官吏伝⑪ー其の才、花と共に発くを争うことなかれ

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※途中からネタバレを含む感想があります。
 まだ読んでいない方、ネタバレを好まない方はご注意お願いします。

〈茉莉花シリーズ〉第11弾

『絶対に失敗する任務』としてバシュルク国への潜入捜査が決まった。今まで誰も成せなかった任務、傭兵学校へ入学してバシュルク国『内側』の情報を持ち帰ること。偽の戸籍を用意してジャスミンとして試験に挑み見事合格するが、なかなか欲しい情報を手に入れることは出来ず時間は過ぎていく。

目次

茉莉花官吏伝 十一
 其の才、花と共に発くを争うことなかれ

感想

目立ち過ぎた茉莉花に『厄介事』として押し付けられる『絶対に失敗する任務』

始めは珀陽によって一度は潰された話が、赤奏国から送られたモノを見て、対抗するために茉莉花に割り振られることになった

完全なる珀陽の茉莉花だって凄いぞ!自慢です

バシュルク国で傭兵学校へ入り、バシュルク国の文化や弱点を探しますが一学生に見れるものは多くなく刻々と時間ばかりが過ぎていきます

学校や市場でバシュルク国の文化を知り、内情を知り、情勢に目を向けていく中で、傭兵業の国家だから傭兵が多いと思っていたことが間違いだと気付きます

そして、能力主義の国家で傭兵学校では洗脳のようなことが行われていることに気が付きました

傭兵として団結力を上げるため、国の力を強固にするために行われているソレ
茉莉花の目線で見ればその光景は異常に映ります
他の学生目線だったらとても心揺さぶれれるシーンだったのではないかと思いました

順調に進んでいた学生生活、それが一変する出来事が起こります

巻を追うごとに大きな争いに巻き込まれていく茉莉花
次回はどのように解決していくのか楽しみです

ネタバレ含む感想

*ここからはネタバレ要素あります

ネタバレ大丈夫な方のみ進んでください。

密偵に見えない茉莉花

傭兵学校へ入学して、直ぐに監視として人が付きました

茉莉花は自身の記憶力ですぐに自分が探られていることに気づきます

気づいても知らぬふりをして過ごしていくうちに、自分が他国の密偵であるという疑惑を晴らしていきます

信用を積み重ね、監視役に罪悪感まで抱かせる茉莉花

茉莉花自身にも罪悪感は募っていきますが、相手も隠しているからと自分の気持ちを整理して任務を遂行していきます

前の茉莉花ではきっと悩み続けていたことでしょう
それを切り替えて行動していく姿に成長を感じました

ライバルは昨日の自分

『昨日の自分』が『今日の自分』の好敵手です

子星から負けたくない人は昨日の自分だという考え方を聞いた茉莉花は、それを心に刻み、バシュルク国で奮闘します

その考えはバシュルク国の伝統的な遊戯によって、周りにも才能を認知させていきました

意図せず茉莉花信者が増えていく描写は面白く、意図してやったらどうなるんだろうと思っていると、その時はやってきます

残念ながらこの巻で結果がどうなったのかは出てきませんが、きっと想定以上の働きをしているのではと思います

幼き珀陽の一面

赤奏国の皇后が作ったわらべうた集に、茉莉花以上に先を越されたと歯痒い気持ちを抱いたり、茉莉花と交わした約束(行動)を春雪がしているのを見て焦ったりする珀陽の姿は、とても幼く感じました

また遠く離れてしまった二人ですが、距離が空くと共に思いは募るのか、珀陽の姿は誰にも渡したくないという嫉妬心でいっぱいになっている様です

反対にこれ以上、思いを募らせてはいけないとブレーキをかけている茉莉花は、距離が開くと心も距離の分だけ平穏になっているように感じます

二人の実質的な距離は近くなり、密度も上がっていますが、恋愛面要素はどんどん少なくなってきています

次回

バシュルク国にムラッカ国が攻めてきた

しかも茉莉花が考える『バシュルク国の落とし方』で!!

傭兵を借り、ムラッカ国をどう抑え、白楼国の利になるように動いていくのか

また、自身が密偵であることを隠すのか、打ち明け帰国するのか

立ち回りに注目していきたいです

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この記事を書いた人

シンプルライフに興味がある三児の母
片付けのこと、子どものこと、お金のこと等を備忘録として綴っていきます

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