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『後宮の検屍女官4』の感想
『後宮の検屍女官4』を読んだので、その感想です。
あらすじ
孫延明が梅婕妤の殺害に加担したとして投獄された。
殺害方法は蠱気による呪殺で、犯人は皇后であるという。
延明たちの冤罪を証明する為、桃花は検屍官として奔走する。
内容
掖廷令・孫延明と中宮宦官・点青が投獄されている所から物語は始まる
後宮に蠱気の疑いありとされ、駆け回るも一歩及ばず、帝の寵姫である梅婕妤が殺害された
犯人は皇后で蠱気による呪殺だとされ、それを手伝ったとして孫延明と点青は投獄された
孫延明を救う為、奔走する桃花と掖廷官たち
投獄された孫延明も取り締まりという名目の拷問から耐え、必死に生にしがみ付いていた
だが、事態は思わぬ方向へと進む
桃花たちの元に孫延明が獄中で殺人を犯し、自身も命を絶ったと知らせが入った
感想
1巻から続いていた幽鬼事件の犯人が暴かれます
全く予想できない展開に、もう一度初めから読み直して確認したい思いに駆られました
そして今までちょこちょこと登場した梅婕妤が、今回は遺体となっていた事実に最初から驚きました
存在感を放っていた人物が突然いなくなったことに驚き、ずっと計画されいたということに驚き、この巻で終わりだっけ?と思うくらいスッキリと疑問が解消されていました
今回の巻からより恋愛面が前面に押し出されて来た気がしました
桃花の行動や言葉に延明がドキリと胸を高鳴らせる場面が多くあり、今後は恋愛面に発展していくのかと思う一方、今までようなやり取りがなくなるのではないかと寂しく思います
そして今回また新たな人物が登場しました
後宮での勤務ではありませんが、桃花が検屍官して活躍するうえでとても接点が深くなりそうな人物でした
今後もまだまだ登場するのではとワクワクします
次回
次巻についてですが、残念ながら本書からわかることはありませんでした
また新たな事件が起こるのか、それぞれの立場が変わるのか、それとも恋愛的なお話に発展していくの全然分かりませんが、本書で今までのお話が丸く収まったことで、どんなお話が開始しても楽しく読めそうです
ネタバレ含む感想
ここから先はネタバレを含む感想になります
ネタバレが嫌な方、まだ読んでいない方はご注意ください
今回のお話は5つに分かれています
1.序
2.第一章 巫蠱の禍
3.第二章 毒と仙薬
4.第三章 動かしがたいもの
5.終
序
今回の始まりは獄中からでした
前回捕まったで終わったので、とても疑問でしたが今回の始まりも「えっ」という驚きの連続で次の章を早く読みたくなるものでした
誰もいないのに大声を出し懸命に無罪を訴える点青と、現状を確認し気力なく座っている延明
その二人の対照的な姿がより絶望的な状況であることを物語っていました
第一章 巫蠱の禍
二人がなぜ投獄されたのか分かる内容から始まりました
理由が分かったあと序の続きから物語は続きます
主人公である姫桃花もここで登場し、延明を案じ危険を承知で検屍官(桃李)として動くことを望みました
検屍官として働く時に夏陀の弟子・扁若とひと悶着あったり、牢まで延明に会いに行ったりと、普段の眠りながら生きている桃花とは別人でした
牢で桃花の言葉にちょこちょこと勘違いを起こす延明は少し面白かったです
第二章 毒と仙薬
桃花が着々と任務をこなす中、牢の二人は現状の把握と情報のすり合わせを行っていました
そこで延明は自身の雑用係の少年・華允の今までの言動を疑問に感じます
また、情報収集のしていた桃花の方でも華允の元師夫が間諜であったという話を聞かされ、より疑いは深まります
梅婕妤の死に関する推測が飛び交い情報量の多い章でした
第三章 動かしがたいもの
ここまでとても長かった気がしましたが、梅婕妤が死亡してからまだ1日半しか経っていなかったようです
場面が変わるのと、聞き込みをする上で過去の話が多々出てくるのでとても時間が経っているように感じました
無事、梅婕妤の検屍ができ一安心かと思ったら、夏陀の死亡と延明自殺の知らせ、そして第一発見者は華允
桃李は扁若と一緒に夏陀がどのように殺されたのか検証し、延明の無実は証明され犯人は捕まりました
その後、桃花・公孫・八兆・点青・冰暉で梅婕妤の件や華允について話します
もう少しで助かると皆が思ったとき、梅婕妤の事件のキーパーソンである梅婕妤の女官長炎晶が自害し途方に暮れてます
しかしその後、思いもしなかった方法で犯人を吊るし上げます
スカッとするような終わり方でした
終
皇后の褒美の話を聞き、焦る延明は面白かったです
前回から言われていた月見をするという願望が叶う回でした
延明が桃花と月見をしながら話をして、満たされていく描写が良かったです
満たされながらも、軽快な言葉のやり取りに一歩引くような感じがして、それも自身が欠けていて男ではないからと思っている表れのように感じ、根は深そうだと感じました
ここまで読んでいただきありがとうございました。