『後宮の検屍女官6』の感想(ネタバレ含む)

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『後宮の検屍女官6』を読んだ感想です。

題名:後宮の検屍女官6
著者:小野はるか 
イラスト:夏目レモン
カバーデザイン:西村弘美
定価:660円(税別)
発行日:令和6年1月25日 
発行:株式会社KADOKAWA

目次

あらすじ

時期は新年を迎える季節

大長公主(帝の伯母)が亡くなったという知らせが届き、延明と桃花は彼女の死因を調査することになります

さらに、延明は桃花との関係にも変化を感じ始めていきます

感想

桃花の祖父の氏から延明の一族を冤罪にかけた者との繋がりを示唆して終わった前巻

今回はそんな延明の心情についての描写が多かったです

延明の苦悩

孫家を陥れた事件の関係者に桃花の父がいたことを知った延明は事実確認を急ぎました

これは、延明にとって大きな衝撃となり、二人の関係に距離をとる延明

延明は、かつての敵の娘である桃花と、どのように向き合えばいいのか悩んでしまいます

延明が一人悩んでいる間、何も知らない桃花は延明の訪れを待つも、来ないことに理由を付けて諦める
そんな姿に、恋人同士みたいだなとニヤニヤしながら読みました

桃花もなんだかんだと延明のことを気にかけているんですね

大長公主の死

帝の伯母である大長公主

なんで帝の伯母が後宮にいるのかなどの難しい話は本編に任せて、、、

冬の寒い朝、後宮の有力者である大長公主が亡くなります

死因は凍死なのか、それとも他殺なのか?

延明と桃花は、この謎を解き明かすために、検屍術を駆使して捜査を進めます

今回の巻も色々な死が出てきますが、大筋はこの大長公主の死です

後宮の闇を除くようなお話でした

次回

桃花の家族関係が気になる終わり方をした今回のお話

どんどんと派閥争いも激化しているようです

『後宮の検屍女官7』は2024年12月24日発売予定です!

続きが楽しみですね

ネタバレ含む感想

ネタバレに関する注意
作品の重要な部分を詳しく述べています。
ネタバレを避けたい方は、読後にお読みいただくことをおすすめします。

示唆示唆

今回のお話は3つに分かれています

第一章 厳冬

大寒、多くの凍死体が出るなか、後宮の有力者である大長公主が亡くなったという知らせが延明の元へ届く
検屍の結果、大長公主の体には外傷は見られず、凍死とも炭による中毒死とも断定できない状況
延明と桃花は、死亡時の環境確認を行い中毒死した鼠を発見した

桃花の父が孫家の敵であると判明し、裏まで取れてしまった延明は不安から、なかなか桃花と会うことが出来ずにいました

そこに起きた今回の事件

延明の葛藤と、会ってからの安心感にホッとしている一方、その心情を肯定するために自身を貶める考え方が延明らしいと思ってしまいます

第二章 折檻

大長公主が亡くなった次の日、鳳凰殿の侍女が倉庫で発見された
侍女は大長公主が住まう安処殿に分けた炭を管理していたもので、折檻を受け私刑にあったようだ

大長公主の過去についてや、宮中の役職等についての説明があり、大長公主の死が皇后にとって損失であることが分かります

目撃証言により侍女を殺した犯人は絞り込めたのですが、一歩及ばず犯人は服毒して事件の幕はおります

事件とは別で気になったのは、延明の執着です

桃花に対しとても深い執着心があり、自身の立場(桃花の父が延明を宦官にした等)を表明することで桃花を縛れるのではないか、と考えている一面があり、それを心の奥底に封じている描写は、今後どんな展開になるのかと少しドキドキしました

第三章 炭と鼠

捜査が終わった大長公主の事件でしたが、それに反対したのが太子でした
その命を受け、延明は桃花と一緒に再調査を行います
その過程で、今回の事件は検屍術に精通したの者が知恵を貸したことが判明します

桃花が自分の家族を思い出す場面、そして延明が調査した結果の桃花の家族についての話から、桃花は祖父以外の家族がどうなったのかを一切知らないことが分かりました

田舎から京師に出てくるのは困難なはずなのに発行された通過許可証が親子2枚分

桃花の父である羊角莽と、もう一人の存在

今後どのようになっていくのか、とても楽しみです


ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

麻(アサ)
シンプルライフに興味がある三児の母
片付けのこと、子どものこと、お金のこと等を備忘録として綴っていきます
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