『後宮の検屍女官7』の感想(ネタバレ含む)

アフィリエイト広告を利用しています

『後宮の検屍女官7』を読んだ感想です。

小野はるか/著
¥733 (2025/08/09 17:53時点 | Amazon調べ)

題名:後宮の検屍女官7
著者:小野はるか 
イラスト:夏目レモン
カバーデザイン:西村弘美
定価:680円(税別)
発行日:令和6年12月25日 
発行:株式会社KADOKAWA

目次

あらすじ

桃花の父である羊角莽と一緒にきた子が気になる延明。

悩んだ末、それとなく桃花に確認し後宮に入っている可能性がある人物を聞き出した

その人物を調べようと思った矢先、嵐により後宮の何箇所が破損した。

その修復に追われていると死体が見つかった。

ただその死体には不自然な点も多く、聞き込みをするが、皆一様に同じ事しか言わない事に不信感を覚える。

感想

今までにない事件解決にビックリ

延明が役人だったことを再確認する回でした

延明の恋心

延明が桃花を好きなのは大分前から分かっていたことですが、だんだんと糖度が増している気がします

夜に二人でご飯を食べる時はもちろんですが個人的には、
日中に宦官バージョン(老猫)の服装を見て寒そうだと考えたり、
そんな服しか用意できない自分の至らなさを恥じたりと、
始終桃花を思っているのかと思う描写が出てきます

前回が悩む回だった分、自分の気持ちに素直になっている巻だと感じました

政治的派閥

皇后を筆頭とする許氏派、
対するは帝の伴伴、魚中常侍の派閥

帝の体調が優れない日々が続きており、それぞれの派閥がより力を求めて動いています

延明とどんな関係があるのかと少し疑問に思っていましたが、帝が代替わりすれば延明の立場も変わるようです。

どちらにしても後宮を出ることになると言ってますが、延明が後宮を出たら話が進まない気がします。

今後は別々に活動するか、延明が桃花を連れ出すのでしょうか。

それぞれの子を思う気持ち

今回のお話には何人か子どもが出てきます

梅婕妤の息子である蒼皇子
延明が面倒を見ている童子
八兆と同室の華允
点青や亮にも面倒を見ている子が出きます

それぞれがどんな気持ちで相手を思いやっているのか、
それをいろいろな方面から見ることが出来る内容が含まれていました

各々が異なる思惑から引き取った子どもたちでしたが、誰もが幸せを祈っているように感じる場面がちらほらと伺えて、目が潤む場面もありました

次回

今回の最後は火災のような表現にて終わっています

次回は火災からでしょうか?
羊角莽が連れてきた人物はホントに後宮に居るのでしょうか?
帝の生死や扁若はどうなるの?

疑問は膨らむばかりです

『後宮の検屍女官8』は現時点では発売日未定です

続きが楽しみですね

ネタバレ含む感想

ネタバレに関する注意
作品の内容について述べています。
ネタバレを避けたい方は、読後にお読みいただくことをおすすめします。

小野はるか/著
¥733 (2025/08/09 17:53時点 | Amazon調べ)

今回のお話は3つに分かれています

第一章 雷公

大長公主の事件が解決してから6日目。
暖かい日だったの嘘のように嵐なる。
激しい風が吹き、夜には雷まで鳴るようになった。
そんな激しい一夜が明け後宮の被害状況を確認している延明の元へ死者が出たと連絡が入る。
だが、その死体は特殊な死に方をしていて、話を聞こうにも皆口を揃えて同じことを言うだけだった。

延明の政治的な立場や周りとの人間関係が少し露わになったお話でした。

部下の公孫とはもっと仲が良いと勝手に思っていましたが、そんなこと無かったことに驚き、
良く出てくる延明が面倒をみている童子に名前をつけてないから童子と呼んでることに驚きと、たびたび驚くことがありました

他には桃花に甘える姿などもあり、最近は延明を中心に物語が進んでいる気がします。

第二章 母性

商方署の宦官2人が延明の元へ来て、ロクに調べもされずに自殺で片付けられようとしている同僚の死について調べて欲しいと言われる。
延明は間諜の件や商方署の立地的なものを考え、その事件を調べることにした。

後宮とは関係ない場所で起きた事件を調べることになった延明です。

殺された宦官の話を聞き少し同情的になる延明が、容疑者と思われている男にそのことを指摘され

(中略)あまりに哀れで、黄陽牙の代わりにあなたに復讐をしてしまうかもしれません。たとえば、黄陽牙を殺したのはあなたである、という調査結果をしたためてもよい。

p138

と言って脅す場面は劣等感をとても刺激されていますって言ってるみたいで個人的に好きでした

そして一章で起こった事件は思いもよらぬ所から解決しますが、まさかの結末に!

今までの話にはなかったため終わり方だったので、すごくビックリしました

温かさを感じる理由だった分、周りはその温かさを守るために非情な選択をしなければならないようです。

第三章 情

宦官の事件の新しい情報を探していた時、織室に勤める亮が重要な情報を持っている可能性があると知り話を聞くことに。
亮の着ている服が容疑者の着ていた服だと分かり、手に入れた事情を聞きだす。

無事に商方署の事件も片付きましたが、こちらは私的には少し後味悪かったです

それぞれの優しさや信念なのでしょうが、二章と比べると不純なものに感じてしまいました

さて、話は変わり
帝の不調が色々な所で囁かれるようになってきました。

延明は帝の代替わりがあれば許氏派が勝っても負けても内宮を出るようです。

ただ、問題はその内宮の去り方です。
許氏派が勝てば朝廷の役職へ
中常侍が勝てば死を承るらしいです

結果は同じでもこれはあまりにも・・・
次巻でまた進展があるのでしょうか?

今後どのようになっていくのか、とても楽しみです


ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

麻(アサ)
シンプルライフに興味がある三児の母
片付けのこと、子どものこと、お金のこと等を備忘録として綴っていきます
目次